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1997年12月の書評


美少女騎士アルト絶体絶命 “淫獣大陸”最大の決戦 ! B+
センチメンタルグラフティ 再会 B
トラブル・てりぶる・ハッカーズ2 ハリケーン・ガール D-
LUNAR シルバースターストーリー3 翔ける想い C+
ときめきメモリアル 3 C+
デルフィニア戦記 14 紅の喪章 B-
星くず英雄伝 3 宇宙樹の少女 B
ライトニング☆サーガ2 女傭兵の空 B
プロジェクト・リムーバー 1 人の姿を備えしもの B-
西の善き魔女2 戦いの巻 B+
学園トライアングル2 集結!三聖女 C

美少女騎士アルト絶体絶命 “淫獣大陸”最大の決戦 !
amazon/ 楽天 / bk1
東藻琴 蒼竜ALIS 評価:B+
ロリコン ライトファンタジー パロディ Hあり

よくあるファンタジーHモノである。
ストーリーも凡庸で、描写もそれほど上手いわけではなく、しかも話を詰め込みすぎのため読みにくい。
単純に評価すれば、評価はCも怪しいだろう。

では、なぜ評価がB+かと言うと、それはネーミングにある。
例えば、主人公を助ける戦士の名前が“アミーガ”、6つの秘法の名前が“スカジー”など、とても笑えるネーミングなのである。
もちろん、話や設定もネーミングから予想できるものなので、わかる人が読めば笑えること間違い無しである。

そういう訳で、読者を選ぶ作品ではあるが、かなり笑えるので評価はB+である。

センチメンタルグラフティ 再会
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大倉らいた スニーカー文庫 評価:B
ギャルゲー 萌え センチ

サターン用の恋愛ゲームのノベライズ版。本作では主人公と12人の各ヒロインが高校3年になって再会するシーンを12編の短編として描いている。
こういった短編集の場合、気に入った作品があれば評価は上がるしダメダメな作品があると評価が下がる傾向があるが、筆者の場合は前者である。
お気に入りは、第5話の綾崎若菜編や第8話の遠藤晶編。この2作品だけなら、評価はAである。

12編全体として見た場合は、話の流れやヒロインの心の動きにやや強引さが目に付くため、全体としての評価はBである。

トラブル・てりぶる・ハッカーズ2 ハリケーン・ガール
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後池田真也 スニーカー文庫 評価:D-
サイバースペース ハッカー ライトSF

いわゆるハッカー物。
ただし、サイバースペースにダイブするといった売れ線の話ではなく、キーボードを叩いて侵入するという現在のモノに近いものである。
映画の「スニーカーズ」やTVドラマの「A-チーム」が、感じとしてはこれに近いであろう。

こういう系統の作品の魅力は、体制側に反抗する主人公側が自分の特技を生かして相手の鼻をあかすという点につきるだろう。
この作品も第1作目は、まさにこういう話だったしそれなりに楽しいものであった。
しかしながら、2作目である本作では、そういった魅力は全くといっていいほど無い。 ストーリーもありきたりだし、ウリのはずのハッキング・シーンも御都合主義で魅せられるモノではない。

評価はD-とする。
残念だが、誉める部分が見つからないのだ。

LUNAR シルバースターストーリー3 翔ける想い
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重馬敬 スニーカー文庫 評価:C+
ゲームノベライズ ライトファンタジー

セガサターンのファンタジーRPG「LUNAR」のノベライズ版。
ただし、ストーリーは小説独自のものである。

話の流れやシーン構成は基本に忠実なもので安心して読めるタイプ。 各シーンの描写もそれぞれのキャラクターの心情を細やかに描いていて、素直に楽しめる。
惜しむらくは、完全な続き物として描かれていることである。
例えば、本作ではミアのセリフからストーリーが始まっていて、シチュエーションや世界観などの説明は全くない。
このため、最初のうちは作品世界に入り込めず、読みすすめるのがかなりつらい。
筆者もLUNAR2を読んではいたものの、本作が出るまで間が開いたために最初はかなり読みづらかった。

よって、評価はC+とする。

ときめきメモリアル 3
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山田靖智・花田十輝 電撃文庫 評価:C+
ギャルゲー 恋愛ゲー 萌え ゲームノベライズ

ときめきメモリアルのノベライズ版。今回の2作では、如月未緒と虹野沙希が主人公である。
ストーリーは、ラブコメ物の王道といって良いだろう。話の流れもキャラクターの配置も良くある少女漫画のパターンそのままである。
特に虹野沙希編は、「虹色の青春」そのままといっていい。

しかし、このことはこの作品の魅力を損なってはいない。
元々のゲームの世界をそのまま表現する場合、当然こうなるべきなのである。 そういった意味で、これは安心して読める作品である。 よって、評価はC+とする。

デルフィニア戦記 14 紅の喪章
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茅田砂湖 C・Novels 評価:B-
本格ファンタジー 戦記もの

架空の国デルフィニアを舞台にした戦記ファンタジー。 いわば、三國史演義を中世風ファンタジー世界でやるものといったところであろう。

このシリーズの魅力は何と言っても登場人物にあるだろう。主人公であるウォルとリィの二人組はもちろんのこと、脇を固めるイブン・バルロ・ブルクスといった人々が、一癖も二癖もあって魅力にあふれている。

もう一つは、その確固とした世界観である。
しかも、単にどの地方にどんな人が住んでいるといった単純なものではなく、そこに住んでいる人々の生活・文化・メンタリティといったものにまで踏み込んでいるため、実際にこの世界が存在しているようなリアリティが感じられる。

惜しむらくは、シリーズとしての体裁が強すぎることであろう。 読者が登場人物や世界をある程度理解していることを前提として書かれているし、ここのところの数作品は前作ラストでおきた事件の決着から始まるため、この作品単体だけではとうてい楽しめるものではない。

よって評価はB-とする。ただし、シリーズとしてみるなら評価はA

星くず英雄伝 3 宇宙樹の少女
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新木伸 電撃文庫 評価:B
ライトSF スペオペ 萌え

いわゆるスペオペである。
どこにもそんなことは書いてないし、帯ではスペース・ファンタジーと銘打っているが個人的な印象としては、そう感じるのだ。

もちろん、ストーリーの構成やキャラクタの設定などは今風のライト小説そのままである。
しかし、この作品からは"Sense of Wonder"と言うべきものがまぎれもなく感じられるのである。

個人的にスペオペの大ファンであるので、評価はBである。

ライトニング☆サーガ2 女傭兵の空
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中笈木六 ナポレオン文庫 評価:B
ライトファンタジー Hあり RPG系

典型的なゲーム系のファンタジーノベルである。
もちろんナポレオン文庫であるから、Hシーンもサービス満点。このシリーズのウリでもある美少年剣士“イセス”が犯られるシーンも健在である。
また、イラストが龍炎狼牙氏でそれぞれのキャラクタの魅力を十二分に描いてくれている。

ストーリーは、高速鉄道の防衛に雇われた主人公パーティが、たまたま乗り合わせた乗客に復讐しようとする盗賊団の襲撃に巻き込まれるといういたってシンプルなものである。

ストーリー自体は悪くないし、最後の暗殺者など意表をついていて面白いのだが、最後の解決がちょっとご都合主義なのが残念である。
とはいえ、全体的にみるとエンターテインメントとして素直に楽しめる作品であるので評価はBとする

プロジェクト・リムーバー 1 人の姿を備えしもの
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篠崎砂美 電撃文庫 評価:B-
ライトSF アクション

人型ロボットの開発を題材にした、近未来SFである。
個人的には、開発モノSF(「楽園の泉」など)を読みたいところだったので、第1章の開発室のシーンなどは結構ドキドキしたのだが、結局のところ普通の陰謀モノになってしまったのは残念である。

ストーリー自体の出来は悪いものではない。基本を押さえたしっかりとした作りである。
ただし、この作者の欠点である詰め込み過ぎの感じが、この作品にも出ているように思われる。

話の展開が早すぎるし、キャラクタが数多く登場するため、読者としては疲れてしまう。 ストーリー構成からいえば、第3章を次作にまわしても十分なほどである。

読みにくさを考え、評価はB-とする。

西の善き魔女2 戦いの巻
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萩原規子 C・Novels 評価:B+
ファンタジー 少女小説 ライトノベル

前作、「西の善き魔女 1」の続編である。
中世風ダークファンタジーな雰囲気を色濃く感じさせる前作と比べると、本作は一転して少女漫画風である。

ストーリーは典型的なイジメとその克服ものといっていい。
女子校に途中編入してきた主人公が、生徒会に目を付けられるが持ち前の勇気でそれを克服するというものである。
さらに、主人公の親友や幼なじみ(男)までが編入してきてドタバタを繰り広げるため、ストーリーはかなり元気なものになっている。

ストーリーやシーン構成には、特に不満は無い。
というか、これが第1作でホワイトハートやルビー文庫の作品なら大絶賛であろう。
ただ、ファンタジーな雰囲気が感じられないのが不満なのだ。

評価はB+とする。
ファンタジーらしさを期待しなければ、十二分に楽しめる出来であろう。

学園トライアングル2 集結!三聖女
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そにに & 深海工房 PARADIGM NOVELS 評価:C
ゲームノベライズ ライトファンタジー Hあり

メールゲームを原作にしたHノベル。
ただしH度はあまり高くなく、あくまでも異世界ファンタジーとして読むべき本である。

ストーリーは、メールゲーム物・戦記物の弊害がもろに出たかっこうである。
登場人物が多すぎるために、イベントの描写・各陣営の動きだけで紙面が尽きてしまい。各人物の描き分けが出来ていないのだ。

もう一つは、ストーリーが過度に複雑なこと。
“伝説の三校による聖女争奪戦”というメインのストーリーのほかに、伏線として“魔族との確執”が含まれている。
こういったことをこの一冊だけで表現しているため、設定を読者に説明している紙面がなく不親切である。

総体的に言って、このメールゲームの参加者を対象にした作品である。
ゲームの参加物以外は楽しめないであろう。
よって、評価はCとする。


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Last update: $Date: 2009-03-19 20:17:04 +0900 (譛ィ, 19 3譛 2009) $